デマの内容
次のような画像を出して
実は、スペイン風邪は(細菌性髄膜炎等の)ワクチンを投与された人々の間で発症した細菌性感染症だった!
ワクチン危険! ワクチンやめろ!
と主張する人がいますが、デマです。
死因はインフルエンザではなく細菌性髄膜炎ワクチンが原因でした。
戦後に行われた検死により1918年のスペイン風邪がインフルエンザではなかったことが証明されました。
スペイン風邪は大量の細菌性髄膜炎ワクチンを無作為に試験的に投与した人々の間で発症した細菌性感染症でした。しかしインフルエンザのような症状だったために今でもそれはスペイン風邪と呼ばれています。
当時、免疫力が弱っていた多くの兵士や国民に対して複数種のワクチンを大量投与した結果、感染者や死者が急増しました。しかしワクチンを投与しなかった人々は無事でした。
解説
デマです。
スペイン風邪(1918~1920)を起こしたのはH1N1インフルエンザウイルスであることがゲノム解析により証明されており、髄膜炎ワクチン(またはファイファー菌ワクチン)との関係は否定されています。
髄膜炎ワクチンの接種が行われたのは米カンザス州の陸軍基地キャンプ・ファンストンの話であり、スペイン風邪の起源とは関係ありません。
ファイファーが開発したワクチンとスペイン風邪の流行との間に相関関係がないことも証明されています。
スペイン風邪を起こしたのはH1N1インフルエンザウイルス。髄膜炎ワクチンは無関係
以下は FactA のファクトチェック記事からの抜粋です。
Sempre a Reuters Alex Navarro, vicedirettore del Center for the History of Medicine dell’Università del Michigan, ha detto che il lavoro del dottor Jeffrey Taubenberger e del suo team presso il National Institutes of Health (Nih) degli Stati Uniti ha dimostrato «conclusivamente» che la pandemia del 1918 è stata causata dal virus H1N1: «Hanno ottenuto campioni di tessuto dall’epoca e hanno sequenziato il genoma. È stato il virus H1N1 a causare la pandemia».
同じくロイターの取材に応じたミシガン大学医学史センターのアレックス・ナバロ副所長は、「米国国立衛生研究所(NIH)のジェフリー・タウベンバーガー博士らの研究により、1918年のパンデミックがH1N1(インフルエンザ)ウイルスによるものであることが決定的に示されました。彼らは当時の組織サンプルを入手し、ゲノムの配列を決定しました。パンデミックを引き起こしたのは、H1N1(インフルエンザ)ウイルスです」と述べました。Contattato dai colleghi di Reuters, l’epidemiologo Donald Burke ha spiegato infatti che «la meningite è una malattia causata da un tipo di batteri. Non è geneticamente o strettamente correlata all’influenza».
ロイターの取材に応じた疫学者のドナルド・バーク氏は、「髄膜炎は一種の細菌によって引き起こされる病気です。インフルエンザとは遺伝的にも近くはありません」と説明しました。NO, L’INFLUENZA SPAGNOLA DEL 1918 NON FU PROVOCATA DA UN VACCINO CONTRO LA MENINGITE
以下は Wikipedia「スペインかぜ」の記事からの抜粋です。
スペインかぜの病原体は、A型インフルエンザウイルス(H1N1亜型)である。(中略)
1997年8月にアメリカ合衆国アラスカ州の永久凍土でヨハン・フルティンにより発掘された4遺体から肺組織検体が採取され、ウイルスゲノムが分離されたことによって、ようやくスペインかぜの病原体の正体が明らかとなった。
これにより、H1N1亜型であったことと、鳥インフルエンザウイルスに由来するものであったことが証明された。
スペイン風邪とファイファー菌ワクチンは無関係
以下は FactA のファクトチェック記事からの抜粋です。
Nel 1918, infatti, non esisteva alcun vaccino contro l’influenza stagionale (che fu sviluppato solo nel 1936, in Unione Sovietica) e gli unici vaccini disponibili erano quelli contro vaiolo, rabbia, tifo, colera e peste.
1918年当時、季節性インフルエンザに対するワクチンはなく(ソ連で1936年に開発されました)、天然痘、狂犬病、腸チフス、コレラ、ペストに対するワクチンしかありませんでした。La teoria che la Spagnola fosse stata originata da un vaccino era comunque molto popolare nel 1918, quando alcuni scienziati sospettarono che la pandemia potesse essere stata originata dal bacillo di Pfeiffer, un batterio che lo scienziato Richard Pfeiffer ritenne essere l’agente patogeno dell’influenza stagionale.
スペイン風邪がワクチンに由来するという説は、それにもかかわらず、1918年には有力でした。パンデミックは、科学者のリチャード・ファイファーが季節性インフルエンザの病原体と考えていたファイファー菌に由来するのではないかと疑う科学者がいたからです。A partire dal 1892, Pfeiffer inoculò il batterio nei pazienti che avevano contratto l’influenza stagionale (senza alcun risultato) e la comunità scientifica del 1918-1919 ritenne che tale esperimento potesse essere alla base della pandemia di influenza spagnola.
1892年からファイファーは、季節性インフルエンザの患者にこの細菌を接種していましたが、効果はありませんでした。1918年から1919年の科学界では、この実験がスペイン風邪の流行の根源ではないかと考えられていました。La teoria, in ogni caso, si rivelò un abbaglio già con gli esperimenti clinici condotti al Rockfeller Institute da Peter Olitsky and Frederick Gates, che già nel 1919 dimostrarono l’assenza di ogni correlazione tra il vaccino sviluppato da Pfeiffer e l’insorgenza dell’influenza spagnola.
しかし、ピーター・オリツキーとフレデリック・ゲイツがロックフェラー研究所で臨床実験を行い、ファイファーが1919年に開発したワクチンとスペイン風邪の流行との間に相関関係がないことを証明したため、この理論は間違いであることがすでに判明しています。NO, LA «SECONDA ONDATA» DELL’INFLUENZA SPAGNOLA NEL 1918 NON FU PROVOCATA DAI VACCINI
「ワクチンを投与しなかった人々は無事だった」はデマ
デマッターが出した文章では「髄膜炎ワクチンを投与しなかった人々は無事だった」と書かれていますが、髄膜炎ワクチンの接種が行われたのは米カンザス州の陸軍基地キャンプ・ファンストンの話です。
È vero che tra ottobre e novembre 1917 a Camp Funston, dopo un’ondata epidemica di meningite nel campo, erano state somministrate delle dosi di vaccino contro la meningite a dei soldati volontari, come si può leggere in questo rapporto dell’epoca redatto dal primo tenente del corpo medico dell’esercito americano Frederick L. Gates. Questo vaccino non ha però alcun legame con l’origine dell’influenza spagnola.
確かに、1917年10月から11月にかけて、キャンプ・ファンストンでは、髄膜炎の流行の波を受けて、志願兵に髄膜炎ワクチンの投与が行われたことは、アメリカ陸軍衛生部隊のフレデリック・L・ゲイツ少尉による当時の報告書からも読み取ることができます。しかし、このワクチンはスペイン風邪の起源とは関係ありません。
NO, L’INFLUENZA SPAGNOLA DEL 1918 NON FU PROVOCATA DA UN VACCINO CONTRO LA MENINGITE
スペイン風邪の被害が出たのは、米カンザス州のみだったでしょうか? アメリカのみだったでしょうか?(スペイン風邪による死者数は日本を含む全世界で5千万人~1億人以上とも言われています)。
すぐにわかる嘘ですね。
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