デマと知りながらデマを垂れ流している悪質かつ不審人物が多数います。騙されないように気をつけてください。

「ワクチンの有効期限がごまかされてる」はデマ

デマの内容

以下のような画像を出して

ワクチンの有効期限が消されてる! 有効期限が迫ってきたからごまかして期限切れのワクチンを打たせるつもりだ!

ワクチンを打たせるのはお金を儲けるのが目的だ! だから在庫を処分するまで打たせるつもりだ!

と主張する人がいますが、デマです。

なんかシールの大きさが変わったなぁと思ったら、有効期限が全部消えとる、、、 延長された有効期限の4/30が迫って来たからかね。 しかしこれじゃ何年後になっても普通に打つことができるね

https://twitter.com/HW5Oh1sBgV1OY6h/status/1514033879249670144

結論

デマです。

上記のツイートが投稿されたのは2022年4月13日ですが、上記の画像で示されている製造番号FN9605のワクチンの有効期限は最初から2022年8月31日に設定されています。このロット(FN9605)については、一度決められた有効期限が延長されたことはありません。

上記の画像は、元々の有効期限がまるで2021年12月31日であったかのような誤解を招くものになっています。

ちなみに、厚労省が2022年2月初旬に公表した有効期限の延長期間は3カ月なのですが、上記のツイ主は4カ月だと勘違いしているようです。

詳細

上記の画像を左に90度回転させたものを以下に掲載します。

上記のツイ主の主張は、下図の黄枠のFN9605のワクチンの有効期限(EXP= EXPiration date)が2021年12月31日から2022年4月30日に変更され(本当は延長期間は3カ月なのでそれもツイ主の間違いなのですが)、そのあとで下図の赤枠のように有効期限が消された、ということのようです。

しかし画像をよく見ると、元々の有効期限が記載されているのはFN9605ではなく、FH0151なんですよね…。黄色枠の右半分は別のワクチンのものです。

FN9605は、検定に合格したのが2022年2月21日ですから、有効期限が(画像にあるように)2021年12月31日とか、延長期限が(ツイ主の言うように)2022年4月30日ということは、あり得ません。

FN9605は、下図のように、最初から有効期限が2022年8月31日に設定されているワクチンです。


ファイザー社ワクチン(12歳以上用)の有効期限について

アストラゼネカのワクチンは廃棄してますよ

ちなみに、本当に有効期限が切れたアストラゼネカのワクチンは廃棄されることになりました。

画像のロットは有効期限が8月31日なので違うんじゃないですかね。ワクチンを打つことが目的ならアストラゼネカも廃棄せずに延長するはずですし、mRNAワクチンだけ延長しているのは何ヶ月経ったら使えなくなるかを調べている時間がなく、有効期限が短めに設定されていたのでは?
PCR検査は感染症の診断に利用できます

(参考)過去に新型コロナワクチンの有効期限の延長が起きた理由

2022年2月上旬に、新型コロナワクチンの以前の製造番号(ロット)について、有効期限の延長が起きた理由です。

新型コロナワクチンの有効期限の取扱いについて(厚生労働省)

有効期間の取扱いについて
ワクチンの有効期間は、一定期間ワクチンを保存した場合に品質が保たれるかについて、当該ワクチンを製造・販売する企業において集められたデータに基づき、薬事上の手続きを経て、設定されます。このため、一度有効期間を設定した後であっても、当該企業において、引き続き、より長くワクチンを保存した場合に品質が保たれることについてデータが集められれば、そのデータに基づき、薬事上の手続きを経て、有効期間が延長されることがあります
これらの薬事上の手続きを経て、現在、ファイザー社ワクチン(12歳以上用及び5~11歳用)及び武田/モデルナ社ワクチンの有効期間は9か月となっています。
一方で、延長前の有効期間等を前提とした有効期限(最終有効年月日)が印字されているバイアルも、現在、流通し、使用されているところです。
新型コロナワクチンは、貴重なワクチンであり、これを無駄にせず、有効に活用する観点から、このようなバイアルについては、有効期間が9か月まであるバイアルとして取り扱って差しつかえないこととしています。

2022年4月下旬に、再びファイザーワクチンの有効期限が延長されました。

理由については以下のツイートが参考になるでしょう。

ファイザーワクチン、「使用期限の偽装」とかじゃなく 「経年劣化試験を○年かけてやってたら使用開始時期が遅くなるから 「とりあえずこれだけの期間は成分変化無しと言い切れる」の時期を最初の期限とした上で 初期サンプルの経年劣化試験をずっと続けて「この期間も大丈夫!」の分を延ばした」だよ
かいと@5/3出番も17b

経年劣化試験は「過酷な環境にした複数パターンの保管庫」に「日付つきで入れた複数本のサンプル」から必要な時期に全環境から1本ずつ取り出して成分検査するんだけど 「○年間は大丈夫」ってわかるまでに時間がかかるし検査も生産時期をずらした複数のロットで何度もやる

「今すぐに必要」だったから 「とりあえずこの期間の経年劣化は無し!それ以降については追って連絡!」と最初から短めで期限切ってあると思う 保管が適切なら錠剤とかは3年くらい期間あるし、期間自体も成分の数値が落ち始める時期より短めに設定してある

「○年○ヶ月で劣化することがわかったので期限は余裕をもって○年とします!」がわかるまで待ってたら多分まだワクチンは世に出てない 「劣化する時期」じゃなく 「この時期までは大丈夫」を逐一更新するパターンじゃないと間に合わなかったからこその措置だと思う 過去に開発側にいた人より

これは教えてもらったのだが、薬剤では最低限の安定性試験の結果で有効期限を決めることがあり、追加の安定性試験の結果が出てくれば有効期限を延長するそうだ。 今回もこのケースで、看護師なら知っててもおかしくない事とのこと。 批判するなら、その前に調べよう。
すだち酎

ん?今時の人はなんでよく考えずすぐに批判したがるの? 普通に考えてファイザーの新型コロナのワクチンが出来てから1年後の有効性を確認してデータが揃って発表できるのは今頃でしょ。ワクチンが5年前10年前に出来た物ならば話は別だけど。1年2年後の有効期限が数ヶ月でわかるわけないっしょ
ベン山形フォーエバー