次のような動画を出して「新型コロナワクチンを打つな」と主張する人がいます。
若い女の子が実験的な遺🔥伝🔥子治療の💉を受けた数分後に倒れました❗。
若い女の子が実験的な遺🔥伝🔥子治療の💉を受けた数分後に倒れました❗。
若い女の子が実験的な遺🔥伝🔥子治療の注射を受けた数分後に倒れました❗。これを見ても打つのか⁉️ pic.twitter.com/gd9ThCztl7
— ハンコウ リン2 🗣️ (@mitsuemon666) May 4, 2021
動画の下にある字幕はこちらが元になっているようです。
この主張にはいくつかおかしな点があります。
動画のソースが示されてない
まず動画のソースが明らかにされていない点に注意すべきです。どこから持ってきた動画なのか示されていませんね(動画のリンクを引用せずに動画を直接ツイートに埋め込んでいます)。
提示された情報の出どころがその発信者でないのなら、その情報(文章/画像/動画など)のソースが明らかにされなければ、真偽の確認ができません。その場合の情報の信頼性はかなり低いと考えるべきです。
真偽を確認されたくないと思っているデマッターは、こちらがソースの提示を求めても、なんだかんだともっともらしい言い訳をして、頑なにソースを示さないことが多いです。そういう情報は鵜呑みにしないで疑うべきです。
遺伝子治療の注射と新型コロナワクチンの注射は関係ない
動画の下の字幕には「実験中の遺伝子治療の注射を接種した女性が倒れた」と書かれています。
A young girl collapsed a few minutes after she got the experimental Gene Therapy injection!
「遺伝子治療の注射」と「新型コロナワクチンの注射」は直接関係ありません。新型コロナワクチンの注射は「遺伝子治療の注射」ではありません。遺伝子に影響を与えることはありません。
つまり無関係な事例を、無理矢理、新型コロナワクチンに結び付けて危険だと煽っているわけです。
アナフィラキシーはワクチンの種類に関係ない
ワクチンの注射によってアナフィラキシーが起きる可能性はわずかな確率ながら確かにありますが、それはワクチンの種類に関係ありません。新型コロナワクチンが特別危険だということはありません。
アナフィラキシーが起きる確率はごくわずかであり、一般的に、ワクチン接種による恩恵のほうがアナフィラキシーの確率をうわまわると言われています。
日本語訳で余分なデマ情報を付け足してる
もともと英語(の字幕)の情報になかったデマ情報が日本語訳に付け足されています。以下の部分です。
「ワクチン接種…mRNA遺伝子治療の注射を受けて亡くなる」という部分について
英語では「遺伝子治療の注射」という情報だけだったところに「mRNA」と「亡くなる」という2つの情報が勝手に付け足されています。
ファイザーの新型コロナワクチンがmRNAワクチンなので、動画を無理矢理「新型コロナワクチン」と「死」のイメージに結び付けようとしています。
「致死的な実験的mRNA遺伝子治療注射にNOと言いましょう」という部分について
ファイザーの新型コロナワクチン(mRNAワクチン)は「遺伝子治療注射」でも「致死的」でもなければ「実験的」でもありません。安全性に関する治験は開発元の国のみならず、日本でも行われ、終了しています。
「#pfizer #moderna #astrazeneca #janssen #johnsonjohnson」という部分について
もとの動画にはなかった情報が勝手に付け足されています。主に欧米の製薬会社の名前ばかりですね。
中国とロシア、偽情報で欧米ワクチンの不信感植え付け=EU
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-disinformation-idJPKBN2CF2MR