「ブースター接種は子供を殺しているとWHOが認めた」はデマ

デマの内容

以下のような動画を出して

WHOのテドロス氏が、新型コロナワクチンのブースター接種は子供を殺していると認めた！

と主張する人がいますがデマです。（動画の例、動画の例）

解説

動画の中でテドロス氏が次のように言っていると主張する人達がいます。

as we see, some countries are using to give boosters to kill children which is not right
このように、いくつかの国々では、ブースター接種によって子供が殺されています。これは正しいことではありません。

しかしこれは間違いです。

WHOスポークスマンによれば、テドロス氏が “children” の “chi-” を噛んでしまい “children” と言い直したところ、”cil, children” が “kill children” というように聞こえてしまった、というのが事実です。

上記の動画は、本来は次のように述べている会見の一部を切り取ったものです。

So, if it’s going to be used, it’s better to focus on those groups who have the risk of severe disease and death, rather than, as we see, some countries are using to give boosters to children, which is not right.
ですから、もし使うのであれば、重症化したり死亡したりするリスクのあるグループに焦点を当てたほうがいいのです。むしろ、このように、一部の国では子供たちにブースター接種をするために使っていますが、これは正しくありません。
WHO Director-General’s opening remarks at the media briefing for Geneva-based journalists – 20 December 2021（00:26:44）

なお、テドロス氏のこの会見は2021年12月に行われたものです。つまり、テドロス氏は「まず優先的に重症化リスクのある人達にブースター接種すべき」と言っているのであり、子供たちへのブースター接種を否定しているのではないことも付け加えておきます。