下図の画像を出して「授乳中の女性が新型コロナワクチンを接種したため赤ちゃんに発疹が出た」と主張する人がいますが、デマです。
この画像の出どころは、Caitlyn RNというアカウントが2020年3月17日にFacebook上に投稿したものだと分かっています。
上のFacebookの画像で分かるように、ファクトチェックが行われた結果、「事実ではない」と判定されました。
ファクトチェック記事はこちら。
「Fact check: Nursing newborns are not having reactions to COVID-19 vaccine」
https://www.usatoday.com/story/news/factcheck/2021/04/09/fact-check-nursing-newborns-not-having-reaction-covid-vaccine/7090316002/?fbclid=IwAR30gUQSFhEDX79pwx8sKjtsgoyRVbAFcCo82o_p2XPNdIMrZaKpzyqlKIU
記事の内容を簡単に解説すると、
投稿者のCaitlyn RNは上記画像の子供が「死亡した」と述べていますが、死亡したとする画像の子供と上記画像の子供は別人であることが分かっています。また、政府のワクチン有害事象報告システムには彼女が死亡したと主張する子供の報告がなく、死亡が事実であるかも不明なままです。Caitlyn RNはメディアからの取材を拒んでおり、既に該当の投稿を削除しました。
また、世界で初めて新型コロナワクチンの接種が開始したのは2020年の12月とされていますが、彼女が投稿した写真と同じものが2020年1月の日付と共にネット上で見つかっています。
新型コロナワクチンを打ったせいで皮膚に異常が起きたとされるネット上の画像のほとんどはデマです。だまされないようにしましょう。
引用されている画像/動画/文章のソース(出所)が明示されていないものは信じるに値しません。ワクチンとは全く関係ない画像を持ってきて「ワクチンのせいだ!」と虚偽の主張をしている画像がほとんどです。
ごく稀な例として、ワクチンがキッカケになって発症したと認められたケースもあるようですが、その症状は新型コロナワクチンに限って起きるわけではなく、感染症や薬剤に対するアレルギーとしてごく稀に起きることが知られています。「多形滲出性紅斑」で画像検索すれば、新型コロナワクチンとは無関係な同様の皮膚症状を確認できます。
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