「世界医師連盟の12万人が、コロナ詐欺を訴える World doctors alliance」というタイトルの記事(個人ブログ)を根拠に、「新型コロナは嘘だ」と主張する人がいます。
日本語では「世界医師連盟」または「世界医師同盟」と呼ぶこともあるようです。
世界医師連盟(WDA, World doctors alliance)とは?
さて、「世界医師連盟(World doctors alliance)」とはどういう団体でしょうか?
その名称だけ聞くと「とても権威のある団体なのかな?」と思ってしまいそうですが、実は Wikipedia にも登録されていません。
「世界医師連盟」は、権威ある世界医師会(World Medical Association)や AID(Allicance of International Doctors)とは異なる団体であり、AID は「世界医師連盟と混同しないで」と訴えています。AID にとっては、混同されると迷惑な紛らわしい名称の団体のように思われます。
新型コロナが発見され感染が広がり始めた後に、医師だけではなく、様々な職業の人が集まって設立された団体のようです。
新型コロナについてのこの団体の声明の多くは、様々なファクトチェック機関により、「嘘」または「正確ではない」と結論付けられています。
世界医師連盟(World doctors alliance)のホームページはこちらです。あやしげなコンテンツで一杯ですから、うっかりだまされないように気をつけてください。
主要3メンバーの専門は?
世界医師連盟のメンバー紹介ページで最初に出てくる3人について、どの分野の専門か調べてみましたが、現役の新型コロナの専門家(呼吸器内科、感染症専門医など)はいませんね。
Dr Mohammad Adil → 一般外科指導医
Prof Dolores Cahill → 生物医学
生物医学、タンパク質の研究など。
2021年5月15日現在、世界医師連盟ホームページでは彼女を「UCD医学部の教授」と紹介していますが、こちらの記事では「Cahill教授は、現在、UCD医学部の講師ではない」と書かれています。
「UCD students call for internal investigation into Prof Dolores Cahill」
https://www.irishexaminer.com/news/arid-40247363.html
UCDでもCahill 教授の発言がだいぶ批判を浴びてるようです。
Dr R Zac Cox → 歯医者
参考記事
“World Doctors Alliance” shares false and misleading claims about the Covid-19 pandemic
「World Doctors Alliance」は、新型コロナのパンデミックに関する誤った誤解を招く主張を拡散しています
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