デマと知りながらデマを垂れ流している悪質かつ不審人物が多数います。騙されないように気をつけてください。

ファウチ宛「コロナ生物兵器の製造方法」のメールは無根拠

以下のような画像を出して「コロナ生物兵器の製造法が書かれたファウチ宛のメールがある!」と主張する人がいますが、その内容には根拠がありません。簡単に言うと「変人のおじさんが無根拠の妄想メールを作って勝手に送り付けただけ」です。(苦笑)

メールの内容に根拠はない

メールの差出人であるアダム・ガートナー(Adam Gaertner)は自称「独立研究者」であり医師ではなく、独自の新型コロナ治療法を提唱する「変なおじさん」です。

彼が出したメールの本文は、新型コロナウイルスが出現する10年以上前(2005年)に発表された研究論文「Inhibitors of cathepsin L prevent severe acute respiratory syndrome coronavirus entry」から引用したものです。

メールの本文

2005年に発表された研究論文の一部(上図の青枠の部分)

ガートナーがテキストを引用した論文の共著者の2人(ポール・ベイツグラハム・シモンズ)は、「実験で使用されたウイルス粒子にはコロナウイルスの遺伝物質が含まれていないため完全に複製欠陥性であり、ガートナーの主張はひどい誤解であり事実と異なる」と述べています。

複製欠損性ウイルス

複製に必要な遺伝子領域を欠損するか、肉腫遺伝子のように他の遺伝子で置換されたゲノムを持つウイルスの総称。複製のためには、完全な複製能力を持つヘルパーウイルスとの複合感染が必要。(Weblio辞書)

メールの差出人、アダム・ガートナーについて

メールの差出人であるアダム・ガートナー(Adam Gaertner)は、自称「独立研究者」であり、自身が投稿した YouTube のビデオで「私は医師でも教授でもない」と述べています。

自身の Web サイトには「このサイトは、研究、教育および 娯楽のみを目的としたものです。サイトに掲載されている情報を医学的アドバイスと思わないでください」という免責事項を記載しています。

また、彼の Web サイトでは、新型コロナ関連グッズを販売したり、寄付を募ったりしています。注目を集めた上でのお金儲けが目的のように思われます。

ガートナーが提唱する独自の新型コロナ治療法については、米国食品医薬品局(FDA)が「深刻な害を引き起こす可能性がある」と警告しています。

ファクトチェック記事

Fact check: No, email to Fauci doesn’t contain origin of a ‘coronavirus bioweapon’
https://www.usatoday.com/story/news/factcheck/2021/06/03/fact-check-email-fauci-doesnt-contain-origin-coronavirus/7511931002/

〔オマケ〕画像内メールのテキスト(一部)

From: (b) (6)

から: (b) (6)

送信: Wed, 11 Mar 2020 06:19:13 -0400

送信: 2020 年 3 月 11 日水曜日 06:19:13-0400

To: NIAID Public Inquiries

に: NIAID 公開のお問い合わせ

Subject: Fwd: Coronavirus bioweapon production method

件名: Fwd: コロナウイルス生物兵器の製造方法

 

Sent from my iPhone

私のiPhoneから送信された

Begin forwarded message:

転送メッセージの開始:

 

From: Adam Gaertner (b) (6)

差出人: アダム・ガートナー (b) (6)

Date: March 11, 2020 at 6:16:40 AM EDT

日付: 2020 年 3 月 11 日 6:16:40 AM EDT

To: “Fauci, Anthony (NIH/NIAID) [E]” (b) (6)>

宛先: “ファウチ、アンソニー (NIH/NIAID) [E]” (6) (6)>

Subject: Coronavirus bioweapon production method

件名: コロナウイルス生物兵器の製造方法

 

Hello Anthony,

こんにちは、アンソニーです。

 

This is how the virus was creeted.

このようにしてウイルスが作成されました。

Intervirion Fusion. HIV-luc(ACE2) (500 ng of p24) was mixed with 1,000 ng of p24 of HIV-gfp particles incorporating ASLV-A envelope, SARS-CoV S protein, or both envelopes in PBS at 4°C for 30 min to allow binding. …

インタービリオン融合。HIV-luc( ACE2) (500 ng の p24) を、ASLV-A エンベロープ、SARS-CoV S タンパク質、または両方のエンベロープを組み込んだ HIV-gfp 粒子の 1,000 ng の p24 と混合し、PBS 中で 4℃ で 30 分間、バインディング。…