次のような画像を出して、「ワクチンを打った人と打たなかった人の発症リスクの差はたった0.84%だ! ワクチン打つ必要ないでしょ!」と主張する人がいますが、これは詐欺的理論によるごまかし(または非常に思慮不足)です。
問題は上図の下のほうの青枠の部分のところです。「ワクチン打ったら発症リスクが0.84%下がる!やったね!」の下に小さい字で「っているか?これ…」と書いてあります。
そこに書かれている計算結果0.84%は、「%の引き算の数値が小さいから実際の影響も小さい」と思わせるトリックです。
まぁ、ほぼ同じ母数(約18,000人)を対象とした調査で、
- ワクチン接種した人は8人が発症
- ワクチン接種してない人は162人が発症
というところで気付くと思いますが。
分かりやすく説明するために、計算する数値を変えて考えてみましょう。
たとえば、1から0.001を引き算すれば、答えは0.999です。一般的な感覚からすると小さい数値のように感じます。
でも、1は0.001の何倍ですか?
はい、1,000倍ですね。引き算の数値自体は小さくても、2つの数値に大きな差があるのは明らかです。
では上図の数値に戻って、発症率が「ワクチン接種した人0.04%」「ワクチン接種してない人0.88%」を実際の人数にあてはめて考えてみましょう。こうなります。
今回のケースでは、対象者(母数)約18,000人の中で接種してない人の発症が162人でしたが、感染の拡大が続く状況では、同じ母数の中で発症する人数も増えることを忘れてはいけません。
たとえば同じ母数18,000人の中で接種してない人の発症が1,600人以上という状況もあり得るでしょう。
その場合、上の表の2列目と3列目の人数はそれぞれ10倍になります。
100万人の人がいた場合、ワクチンを接種すれば発症するのは400人、接種しなければ8,800人になる計算です。これは大きな違いですよね。22倍の差があるということです。
今回の場合、対象者の母数が約18,000人の中で接種してない人の発症が162人でしたが、感染が蔓延してくれば、同じ母数の中でも発症する人数が増えることを忘れてはいけません。たとえば同じ18,000人の中で接種してない人の発症が1,800人ということも有り得るでしょう。より少ない母数
しかも、感染症の感染というのは指数関数的に増えていく可能性があることを忘れないでください。1人が2人に感染させるとその2人が4人に、4人が8人に、というアレです。
最初のわずかな感染者数の違いでも、感染拡大時には大きな違いとなって増えていきますから、最初の22倍の差というのはとてつもなく大きな意味を持っていると言えます。
デマッターのヘンテコ理論に騙されずに、元の生活を取り戻すために、ぜひ皆でワクチンを打ちましょう。
「ワクチンを打ったけれど発症した」という人と「ワクチンを打たずに発症した」という人を同じに考えてはいけないでしょう。
ワクチンを打った人は、発症したとしても、打たなかった人よりも症状が軽い可能性が高いわけです。症状が軽いということは、他人に感染させる確率も低くなると思われます。
こちらの漫画も同じ理由で誤解を招くものですね。
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