次のようなチラシを配って「新型コロナワクチンは危険だ!打つな!」と主張する人がいますが、内容はデマばかりです。
チラシの中に (1) ~ (7) の番号を振って、それぞれについて解説します。
(1) 有害事象報告システム(VAERS)の数値は未検証のデータ
上記の図は有害事象報告システム(VAERS)のデータを表わしていますが、このデータを元にワクチンが危険だと主張するのは、次の理由で間違いです。
- 有害事象報告システムには誰もが報告を登録できる。つまりデータは検証・精査がされていない。CDCも有害事象報告システムのデータがデマに利用されていることを懸念し警告を発している。
- デマッターは、ワクチンと有害事象報告との因果関係を無視している。
- デマッターは、ワクチンが接種された人数(母数)を無視している。
- 有害事象報告にはごく軽度のものも含まれる。
詳細については「有害事象報告システムのデータを出して “ワクチンは危険だ” と主張するのは不適切」をご覧ください。
(2) ハンク・アーロンの死因は「自然死」
ハンク・アーロンの死因は「自然死」という診断が出ています。詳しくは「「ハンクアーロンが亡くなったのはワクチンのせい」はデマ」をご覧ください。
(3) 顔面麻痺の写真はワクチンの治験前から存在していた
この写真はワクチンとは一切関係ないことが分かっています。詳しくは「口元が歪んだ顔写真(ベル麻痺)が新型コロナワクチンの副作用だとする主張の嘘」をご覧ください。
(4) ワクチンと流産の因果関係は無い
ワクチンと流産の因果関係は認められておらず、ポンセ医師もワクチンのせいだとは言ってません。
また、ポンセ医師は、自分が流産した話を反ワクチンの材料に使用しないようにと訴えています。
詳しくは「「S.B ポンセ医師がワクチンのせいで流産した」はデマ」をご覧ください。
(5) 悲劇の理由は感染中のワクチン接種
36歳の医師バートンを治療したステファン医師は、その死因をワクチンのせいとは考えていません。
また、ステファン医師は、この悲劇を防ぐには「まずワクチンを接種して感染を防ぐべき」と述べています。
詳しくは「「36歳の医師バートン・ウイリアムズはワクチンのせいで死んだ」はミスリーディング」をご覧ください。
(6) 回答が得られず証拠不十分
画像の女性が勤めるクリニックに「ワクチンを打って副反応が出たスタッフがいるか?」と尋ねたが回答は無く、女性の動画を投稿した息子も説明を拒否しています。
詳しくは「「ワクチンのせいで痙攣を起こしたルイジアナ州の女性」の根拠は不十分」をご覧ください。
(7) 死因は脳動静脈奇形(AVM)
上の画像ではまだ生きてることになってますが、残念ながらすでに亡くなっています。
死因は脳動静脈奇形(AVM)です。これは胎児期から小児のときにかけてできる脳の血管の奇形であり、ワクチンとは無関係です。
詳しくは「「ワクチンのせいで28歳のサラさんは脳卒中になり亡くなった」はデマ」をご覧ください。