デマと知りながらデマを垂れ流している悪質かつ不審人物が多数います。騙されないように気をつけてください。

「厚労省はワクチンがシェディングを起こすことを認識していた」はデマ

デマの内容

厚労省は(新型コロナの)ワクチンが有害なシェディングを起こすことを6年も前から認識していた!

と主張する人がいますが、デマです。

ワクチンシェディングはデマではなかった
厚労省は6年も前からワクチンシェディングが起きることは認識していました。なのにワクチン慎重論をデマ扱いして言論を弾圧しました。
ICH(日米EU医薬品規制調和国際会議)見解 「ウイルスとベクターの排出に関する基本的な考え方」

https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc1096&dataType=1&pageNo=1
http://www.nihs.go.jp/mtgt/section-1/ich/20150623-ICH-kenkai-virus.pdf
https://twitter.com/kazuchancocone/status/1447093698383081474

解説

mRNAワクチンの話ではない

上記の厚労省の資料は「ウイルス/ベクターの排出」に関するものであり、日本で認可されているファイザー社やモデルナ社の「mRNA ワクチン」とは関係がありません。

そもそもワクチンの話ではない

上記の厚労省の資料は、遺伝子治療に関するウイルスとベクターの排出について述べたものであり、ワクチンについては言及されていません。

デマッターがイメージするシェディングについて言及してない

上記の厚労省の資料は、デマッターがイメージしているシェディング(呼気や毛穴などから放出されるウイルス)について述べてはおらず、「患者の分泌物や排泄物を介して」拡散するウイルス/ベクターについて述べたものです。

ワクチンの話だとしてもウイルスベクターは他人に感染しない

仮にですが、ワクチンの話として考えてみましょう。

日本ではアストラゼネカ社の「ウイルスベクターワクチン」が認可されていますが、このワクチンに使用されているベクター(遺伝子の運び屋)であるアデノウイルスは複製ができないように改変されているため、増殖することはなく、他人に感染することもありません。

the Johnson & Johnson and Oxford/AstraZeneca jabs use a harmless adenovirus that has been modified to prevent replication.
ジョンソン・エンド・ジョンソン社とオックスフォード/アストラゼネカ社の新型コロナワクチンは、複製ができないように改変された無害なアデノウイルスを使用しています。
Fact Check-COVID-19 vaccines are not infectious; you can’t transmit the vaccine to an unvaccinated individual

生成されるスパイクタンパクについても、関係ない組織に拡散したり排出されることはなく、10日以内に消失します。

作られたタンパク質も10日以内になくなってしまうと考えられています。
新型コロナワクチンは危ないの? ―ワクチン危険説に対するQ&A

(参考)「カルタヘナ法」について

なお、ウイルスベクター(ウイルスベクターワクチンを含む)は、日本においてはいわゆる「カルタヘナ法」の規制対象になっており、その扱いが細かく決められているため、取り扱いがやや煩雑になっているようです。

正式名称

通称「カルタヘナ法」「遺伝子組換え(生物等)規制法」などと呼ばれるこの法律の正式名称は「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」です。

参考ツイート

mRNAワクチンの話じゃないでしょう。 それはウイルスベクターワクチンの話。で、これはカルタヘナ法という効率があって扱いが細かく決まっているだけの話です
ざつ氏

これってワクチンの話ではなくて、ウイルスベクターをつかった遺伝子治療とかの話、要はカルタヘナ法に関わる話じゃないかな。 そもそもmRNAワクチンはウイルスベクターとは違うしなぁ(この人たちが言いたいのmRNAワクチンでしょ?)
ざつ氏

はーい、中の人です。 ウイルスベクターは一定期間、環境への不用意な拡散を防ぐ必要があるためカルタヘナ法に準じた対応が必要です。AZのワクチンもキチンとカルタヘナ法対応してます。 mRNAワクチンによって作られたスパイクタンパクが仮に体外に出てもベクターではないので感染性などありません。
AUG なめ茸 UAA氏

あと、カルタヘナは第一種使用規程と第二種使用規程があって、AZのは第一種使用規程に準じてます。第一種使用規程はそもそも解放系での使用が前提で、規定を守る限り人や環境への伝播は防げるという内容のものになっています。ま、そもそもこのデマ屋はベクターがなんなのか解ってないですけど。

シェディングとやらではなく、「患者の分泌物や排泄物を介して拡散すること」と書いてありますよ。
dawn氏

もちろんshedの意味ぐらい知っております。上の文ではshedされるものの内容までは書いていないですよね。 分泌物がどこまでを含むのか正確には調べてみないとわかりませんが、一緒に居ただけで気分が悪くなった等と言われているということは、ほぼ呼気によるものでしょうか?

呼気は分泌物の代表的なものでは、少なくともないと思うのですが。

普通に捉えると、分泌物による感染の場合患者の鼻水や咳・クシャミによる飛沫ぐらいのことで、嘔吐物やらその他は分泌物とは言わないと思います。

そしてウイルスを持つ患者からの飛沫、鼻水などから感染するというのは常識だと思いますが。。

そもそも「ワクチンシェイディング」って単語バカっぽ過ぎない? ヴェクターウイルスが一部感染するのは当然だし(それが目的なので)増殖力は弱いので増えないし、感染力の無い種類なので他人に到達しない。
窪田敏之氏

参考記事

国内の公的な予防接種で使われる新型コロナウイルスワクチンとしては3つ目となるアストラゼネカのワクチンの接種が、23日から大阪市で40歳以上を対象に始まりました。
アストラゼネカのワクチン接種開始 40歳以上が対象 大阪(2021/8/23)

 

 

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日米EU医薬品規制調和国際会議(以下「ICH」という。)が組織され、品質、安全性及び有効性の各分野で、ハーモナイゼーションの促進を図るための活動が行われているところです。
近年の遺伝子治療に関する研究開発の発展等を踏まえ、ICHの遺伝子治療専門家会議(GTDG)においてICH見解としてとりまとめられた「ウイルスとベクターの排出に関する基本的な考え方」について、別添のとおり事務連絡しますので、今後の業務の参考とするよう、貴管下関係業者に対し御周知願います。
ICH Considerations
ICH 見解
General Principles to Address Virus and Vector Shedding
ウイルスとベクターの排出に関する基本的な考え方
June 2009
1.0 序
本ICH見解文書において、排出(shedding)とはウイルス/ベクターが患者の分泌物や排泄物を介して拡散することと定義する。ウイルス/ベクターの排出を、生体内分布(例えば、患者の投与部位から全身への広がり)と混同してはならない1。ウイルス/ベクター2には遺伝子治療用ベクター3や腫瘍溶解性ウイルスが含まれる。
排出の評価は、第三者への伝播(transmission)のリスクと環境へのリスクを把握するために利用することができる。ただし、環境問題に関わる排出は各地域で規制が異なるため、本文書の対象としない。
本文書では、非臨床及び臨床での排出試験*1の実施が適切とされる場合に、推奨されるデザインを提示することに焦点をあてている*2。特に、検出に用いる分析法と、非臨床及び臨床試験におけるサンプル採取及びサンプリング・スケジュールに関する事項に重点を置いている。非臨床データの解釈と臨床試験計画の立案への活用、さらにはウイルス/ベクター伝播試験の必要性の評価における臨床データの解釈も本文書の範囲である。

6.0 第三者への伝播
場合によって、排出が観察されるときは、第三者への伝播の可能性を調査すべきである。このような調査には、ウイルス/ベクターの被投与者と濃厚に接触した人々(家族や医療従事者など)への伝播の有無を評価することが含まれる。このような第三者(濃厚接触者)の免疫状態も考慮するべきである。大部分の人々がそのウイルス/ベクターに対する免疫を既に獲得している場合、大部分の人々では既存の免疫によりウイルスは効果的にクリアランスされるはずである。しかし、接触した第三者の免疫状態が低下している可能性がある場合(例えば、高齢者や乳幼児では)、クリアランス機構が有効に働かない可能性がある。従って、このような人々では感染の結果はより重大になる可能性がある。
患者及びその家族に対して、第三者への暴露を最小限にするための方法を指導することが適切であろう。これには、特定の衛生管理の方法に関する助言も含まれる。